DEXCS2023 for OpenFOAM(R) リリースノート

DEXCS for OpenFOAM(R) は、OpenFOAMと、これをより簡単・高度に活用できるようにする為の様々なツールをすべてインストール済のオール・イン・ワンパッケージで、誰でも(と言ってもCAEに無縁の人は対象外ですが・・・)簡単・即使えるようにしたマシンイメージ(isoファイル)です。

ダウンロードはこちらから(2023/10/21〜)

詳しくは、こちら。 またDEXCSフォルダのreadme.html からも参照できます。

DEXCS2023における主要更新

  • ベースOSはubuntu-22.04.3 (LTS)
  • OpenFOAMやその他の組み込みツールのヴァージョンアップに対応
    • OpenFOAM-v2306(パッケージインストール版)
    • ParaView-5.11.1(バイナリー版)
  •  DEXCSランチャーの凖ワークベンチ化(ツールボタンの一本化)
  • DEXCSプロットツールの改良
  • OpenFOAM 10 のバイナリ版と付属のparaviewopenfoam510を同梱⇒純正paraFoamの使用が可能となり、十徳ナイフメニューからのblockMesh表示も復活した。

インストールと利用法

詳しくはこちら(DEXCSセットアップ後の諸々設定方法も含んでおり、インストール後に参照も可能)

DEXCS for OpenFOAM はマシンイメージ(.iso)で配布されるので、DEXCS2021まではDVDにイメージ書き込みすして、DVDから起動してそのまま利用することができました。しかし、DEXCS2023ではサイズが8.9GBとなっており、DVDには収納できないので、たとえばこちらの情報を参考にUSBメモリー にイメージ書き込みする方法がありますが、こうすると既存の計算環境(とくにハードディスク)に何ら手を加えることなくDEXCSの機能を試すことができるので、本当のDEXCS初体験の人はこの方法、もしくはハードディスクに余裕スペース(50GB以上)が有る場合は、仮想マシンプレーヤー(VirtualBox や、VMPlayer)をインストールして、配布されたisoイメージファイルを仮想光学ディスクとして「まずは使ってみる」方法(ライブモード)がお薦めです。

  • ライブモードのユーザー名は、DEXCS2021までは、自動的にcustom とされていましたが、DEXCS2023では、dexcs2023です。パスワードは不要。
  • インストールモードでは起動後のインストール機能により、HDD等に直接インストールできる上、使用するユーザー名を任意に設定することができます。
  • ライブモードであれ、インストールモードであれ、デスクトップ画面上にsetupDEXCS.shというファイルが残っていたら、DEXCSセットアップがまだ終わっていません。これを右クリックメニューから、「プログラムとして実行」を選択すると画面が暗転し、ログインし直すことでDEXCSセットアップが完了、setupDEXCS.shというファイルも消失しているはずです。
  • DEXCSはLinuxシステムですが、基本的にシングルユーザー(インストールしたユーザー)での利用を想定してDEXCSセットアッププログラム(setupDEXCS.sh)が同梱されています。複数ユーザーによる利用も可能ですが、その場合にはもう少し別にユーザー個別のシステムカスタマイズが必要になります。
  • VMWare Playerや、VirtualBox等の仮想環境で起動して、仮想環境を作成することも簡単です。
  • VirtualBoxにインストールする方法(インストール方法の12〜21ページ)は、書籍「OpenFOAMによる熱移動と流れの数値解析(第2版)」の付録A、または「オープンCAEのためのDEXCS for OpenFOAM ハンドブック」の付録AにDEXCS2020についてもう少し詳しく記されており、基本は同じです。
  • 但し、DEXCS2021までは、VirtualBoxのGuestAdditionがインストールされていましたが、DEXCSが2022以降ではインストールされておらず、インストール時の画面サイズが固定化され、VirtuaBox6.xでは必要な操作ボタンが使えないという問題があります⇒(インストール方法の21ページ) VirtualBox7.0ではサイズが大きいので問題ありません。
  • 共有ファイルの設定方法(インストール方法の26〜32ページ)もDEXCS2021以前と比べて大きく変更になっています。VirtualBoxとVMPlayer用には、専用スクリプトを同梱してあるので、これを使えば良いのですが、間違えると(VirtualBox上で、VMPlayerのスクリプトを使うなど)、たいへんなことになるので気をつけて下さい。
  • また、このスクリプトはインストールモードでのみ有効です。(ライブモードでは共有ファイルを使えません)
  • 国際化対応のレベルはDEXCS2015に同じ(英語版のみに対応)で、日本語⇆英語のベース環境切り替え方法は、DEXCS2021に比べやや簡単になっています。(インストール方法の33〜39ページ)
  • FreeCADは、標準インストールではStable版が起動しますが、Windows版やMac版と互換性のあるAppImage版も同梱されています。切り替える方法についてはインストール方法の40ページに、Daily版とAppImage版の機能比較については、41ページに記してあります。
  • ParaViewと純正paraFoamとの違いから、純正paraFoamを使ってDEXCS十徳ナイフメニューの「blockMeshDictを表示」する方法とその際の注意点についてはインストール方法の49〜52ページに記してあります。
  • DEXCS2017まで同梱していたSLURMを復活させました(インストール方法の50〜52ページ)。
  • DEXCS2021からリリースしたDEXCSプロットツールですが、プロットするデータ数が多くなると処理時間が長大になる(Gnuplotとの比較において)という不具合をデータ点数制限パラメタを導入することで解消するとともに、GnuplotベースのJGPも復活させました(インストール方法の53〜60ページ)。
  • OpenFOAM 10 も同梱されているので、DEXCSランチャーやTreeFoamでこれをベースとして使うことも使用可能になっていますが、その為に必要な設定変更項目はインストール方法の61〜64ページに記してあります。

同梱プログラム

その他のコンテンツについて

  • デスクトップ上のDEXCSフォルダに収納したreadme.htmlを参照下さい(上図)。それぞれのドキュメントに対応したFreeCADモデルやOpenFOAMのケースファイルも収納してあるので、実際にこれらを動かしながら習得していただくことを想定しています。
    • はじめてのDEXCS2023では、ランチャーの基本的な使い方と、解析モデルの変更方法や、解析ソルバーの変更方法についても取りまとめてあります。
    • DEXCSにおける推奨メッシュ作成法では、FreeCADの基本的な使用方法と、cfMeshについての概説、そのパラメタをFreeCADマクロで設定する仕組み、同梱されているサンプル例題を(cfMeshTutorialsフォルダ下に収納)使ってFreeCADマクロの使い方を解説しています。
    • 標準チュートリアルケースの調べ方は、OpenFOAMにおける標準チュートリアルケースの全体概要と、TreeFoamを使って個別のケースを(ほとんどコマンドライン入力しないで)動作確認する方法について詳しく説明しています。
    • dexcsPlusとはでは、DEXCSの狙いから立ち戻ってdexcsPlusに至る経緯を含めて、簡単チュートリアルの全体概要を説明しています。個別ケースの操作方法や、計算結果例については、フォルダ毎に収納してあるREADME.htmlから辿れるようになっています(外部リンク含む)。
    • DEXCSの諸々設定について は、slideShareで公開しているものと同じものが入っています。
    • DEXCS for OpenFOAM とは では、slideShareで公開しているものと同じものが入っています。
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