はじめに
ただいま、DEXCS2026を製作中にて、cfMesh関連の資料を作り直していたら、長い間更新のなかったオープンソース版cfMeshが更新されており、しかもGUIツールまで公開されていることが分かった(公式サイト)。
早速、使ってみた…の評価記事ですが、結論から先に云うと、大したことはなく、GUIツールも商用版(CF-MESH+)の販促ツールであったというのが、正直な感想です。
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cfMesh 1.2.0 の更新内容
ユーザーガイド(v 1.2.0)も同時に公開されているが、これによれば、旧版(v 1.1)との違いは、
4.10. Mesh-quality settings
のセクションが追加されているだけである。セクション内容をそのまま引用すると、
By default, the optimisation procedure monitors for negative face volume, negative part tetrahedra, and face flatness. These checks are always active and the mesh is optimised until the necessary criteria are met. If you wish to optimise for additional quality checks it is possible via meshQualitySettings. The available checks are:
maxNonOrthogonality – the angle between the face area vector and the vector connecting cell centres is given in degrees.
maxSkewness – this check is relevant for convection terms and gradient terms. Please use limited gradient schemes for simulations if you cannot reduce it below 4.0.
minPyramidVolume – this check is active by default and the value is set to VSMALL.
faceFlatness – this check is active by default and the value is set to 0.8.
minCellPartTetrahedra – this check is active by default and the value is set to VSMALL.
minimumFaceArea – this check is active by default. The value is set to VSMALL.
となっており、maxNonOrthogonality やmaxSkewness を指定できるのかと思ったが、そういうことではなく、メッシュ品質を最適化する際の判定基準としてこれらの条件も追加される、といったイメージのようであった。具体的にDEXCSの標準チュートリアル問題でmaxNonOrthogonalitを試してみたが、ほんの気持ち程度に、この値やNumber of severely non-orthogonal (> 70 degrees) faces:の値も小さくなっていた。その代わりというか、平均値は若干大きくなっていた。
cartesian2DMesh
当初予定していたDEXCS2026の旧版では、OpenFOAm-v2606 あるいはubuntu 26.04 との相性の問題であったのか良くわからなかったが、2Dメッシュ作成においてエラーとなっていたが、この新版に更新することで、正常に動作するようになった。
Foundation版対応について
新版マニュアルの最終ページに、以下明記されるようになった。
Please note that cfMesh compiles with OpenFOAM-v* versions released by OpenCFD, only. The version released by the OpenFOAM foundation IS NOT maintained by Creative Fields.
GUIについて
インストール
GUIツールのインストールは簡単で、ダウンロードしたcf-mesh-linux-offline-installer.run を実行するだけで良くて、インストール完了後に以下メッセージが表示される。
Tested on RHEL8, Linux Mint and Ubuntu 22.04 LTS and 24.04 LTS.
The installation consists of the meshing software and the GUI. If you face any issues after installation
please check our www.cfmesh.com/faq section or contact our support at support@cfmesh.com.===========================
cfMesh 1.2.0 (June 2026)
===========================New features:
– It is possible to add additional quality setting in meshDict
– A GUI-based setup
ubuntu 26.04 について記述はなかったが、問題なく動作した。
デスクトップ上に、CF-Mesh+.desktop というファイルが作られ、これを右クリック⇒起動可能にすることで、以降ダブルクリックして起動できる。起動ファイルの実体は、インストールフォルダ(デフォルトでは、$HOME/CreativeFields/cfMesh/)下の、Application/cfClientであり、このファイルを直接実行しても良い。
マニュアル
インストールフォルダ下、Documentation/CF-MESH+5.4.pdf という、約300ページにもなる詳細な英文マニュアルが同梱されているが、これは正確には商用版CF-MESH+5.4 のマニュアルであって、本公開版では使えない機能や作例結果が異なる箇所が多くある点については、その公開版との違いについての説明もないので、そこが商用版との違いなんだと割り切って使うしかなさそうである。
GUIツールの使い方
GUIツールの画面イメージやメニュー構成は、上記マニュアルを見る限りにおいて、商用版とほとんど同じであるので、マニュアルに従って操作すれば良いのだが、商用版でしか使えないメニュー項目が見え消し状態になっていたり、所々マウスカーソルを当てると、商用版でしか使えない等の表示が出たりするので、そこは公開版で使える範囲で使ってくれということとなる。
マニュアルのQuick Start のセクション(p.41 – 75)で、基本的なGUI操作方法の詳細な説明があるので、これで一通り練習すれば、使えるようになると思われるのだが、マニュアルに記載されない公開版限定事項については知っておくのが良いだろう。
公開版限定事項1
新規にケースを作成する場合、上記マニュアルによれば、画面上部のRibbon bar(下図参照)で、

一番左の「Import surface」またはその右隣「Inport CAD」を使って形状データを取り込むとしているが、公開版では、下記の状態で、

該当するボタンが無い。已む無く、それに近いと思われる「Surface to FMS」を使うと、stlデータの取り込みダイヤログが現れ、必要なstlを選択すれば、fmsに変換したというメッセージが現れ、上記画面が以下のように変わる。

それでもstlなり、fmsなりの取り込みボタンは現れないが、「import CAD」のボタンが使えるようになるので、これを使うのか?と思って諸々試してみたが、使えないことが判明。
多分、これが正解。以下、「New Case」作成ボタンを使って、

「test」というケースを作成したとする(下図)。

「test」の左側の▶をクリックすると展開されて、

「SurfaceMeshBox」を選択、右クリックすると、「import FMS」が現れるので、これを使うとfms ファイルをインポートできると分かった。
つまり、公開版では、fms ファイルしかインポートできないが、stl ファイルを fms ファイルに変換する手立ては用意してくれている、ということのようであった(筆者はこの点に気付くまで、かなりの回り道をすることとなった)。
公開版限定事項2
Quick tutorial の2つ目の例題
3.6.5 Multi-material meshing
は、マルチリージョンメッシュの問題で、商用版でしか使えない。

公開版限定事項3
Quick tutorial の3つ目の例題
3.6.6 2D meshing
は、公開版でも通用するが、メッシュの出来上がり例の違いは、致し方ない。
【マニュアルより(商用版の作例)】

【公開版の作例】

DEXCS2026
DEXCS2026(10月中旬の公開予定)は当初、昨年と同じcfMesh v1.1 を使って構築し、同梱資料もほぼ完成していたが、急遽ライブラリーを v1.2.0に変更し(但し、OpenFOAM-v2606用のみ)、関連資料もごく僅かであるが更新した。
GUIツールについては、同梱して使えるようにしたが、dockツールバーへの登録はしない(同梱資料の変更作業が多数箇所必要になるので)で、アプリケーションメニューから起動できるようにする予定。

