DEXCS2023 for OpenFOAM(R) 不具合・更新情報

表記に関する情報は、このページに集約しておきます。このページに記載されていない不具合情報などあれば、遠慮なくお問い合わせ下さい。

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FreeCADの更新注意

システムを自動更新すると、FreeCADも更新されてしまいます。

このバージョンにはSTLエクスポート機能にバグがあって使えません。(投稿記事

aptでインストールしたものをダウングレードする方法は、ググるといくつか出てくるが、うまくいかなかった(本FreeCADについて成功例があったら是非ご報告を!)。

アップグレードをしてしまい、ダウングレード出来なかった場合の対応策を記しておく。

そのまま使えないこともない

STLのエクスポート不良は、そのパーツのオフセット量(Placement)がゼロでないパーツで生じることがわかっているので、そのパーツを一旦brepファイルとして出力し、そのbrepファイルをインポートすれば、オフセット量ゼロのパーツとなるので、元のパーツを削除して、インポートしたbrepパーツの名前を元の名前に変更して使えば良い。但し、細分化指定パーツの場合には、そのパーツ指定もやり直す必要もある。

同梱のAppImage版を使う

DEXCS2023に同梱したAppImage版は、0.21.0であり、こちらは問題無いので、既存環境を使い続けたいのであれば、こちらを使うのでも良い。AppImage版に切り替える方法は、同梱資料(/opt/DEXCS/launcherOpen/doc/DEXCS_Install.pdf)の40ページに記載してあるが、ここにも記しておく、

				
					$ sudo rm /usr/bin/freecad
$ sudo ln -s /opt/freecad /usr/bin/freecad
				
			

0.22の公式リリースを待つ

FreeCAD 0.22 の公式版がいつリリースされるのか未定だが……

更新して、AppImage版から切り替えるには、

				
					$ sudo rm /usr/bin/freecad
$ sudo ln -s /opt/freecad /usr/bin/freecad
				
			

DEXCS2023の再インストール

まぁ、これが一番簡単だが、今度はFreeCADの更新だけはしないように。

VirtualBox 7.0.18での利用

DEXCS2023のリリース時点でVirualBox最新版は 7.0.10 であったが、表記のバージョンでは、

  • そもそも新規仮想マシン作成で躓く
  • 新規仮想マシンが出来たとしても、setupVBox.sh を実行すると、画面表示やカーソル形状が乱れる

といった不具合が報告された、結論だけを記すと、

  • 新規仮想マシン作成時の初期画面で、isoイメージを選択してはいけない、仮想マシン作成後の「設定」画面で実施すること。
  • DEXCS2023のsetupVBox.shを実行すると、画面やマウスカーソル表示が乱れるので、「デバイス」⇒「Guest Additionsのアップグレード」を実行して、再起動してから使用する。

ということになるが、詳細は、検証と解決策についてとりまとめた記事を参照されたい。

 

(2024/6/26記)

slurmの動作が変?

slurmによるジョブ制御は出来ているのだが、複数ジョブを投入した際にパフォーマンスが低下するという問題が生じている。

たとえば4コアのマシンに2コアを使用するジョブを3つ投入した場合、2つが実行され1つが待ち状態になってくれているのだが、実行中のジョブでコアを2つずつ使用するのでなく、2つのコアを同時に使用してしまっている。一つが2並列で実行中に、次のジョブを投入した際に、並列計算でないジョブは、3つ目のコアで実行されるが、それが終わって並列計算になると、実行中のジョブと同じコアを使用しているようであった。

設定ファイル(/etc/slurm.conf)に問題があるのか、バッチスクリプトに問題があるのか、散々Try and Errorを試みたものの、解決しなかった。半日ほどの格闘の末、ようやく、https://bugs.schedmd.com/show_bug.cgi?id=13339にたどりつき、slurmのバグらしいということがわかった。

aptでインストールするものはまだ更新されていないようだが、slurmそのものは既に新しいものが出ているので、新しいソースでビルドし直せば解決するようである・・・が、そこまでやる元気が出てこない。当面、こういうものだと思って使っていく。

(2024/4/4記)

実マシンへのインストール不具合

拙宅のAllrun実行用サーバーが不調で、システムを再構築することになった。せっかくなので今回はDEXCS2023をインストールすることとした。インストールそのものは順調に進んだが、Linuxインストール後の再起動で、オープニングのubuntuの表示が暗転して以降、応答が無くなった。

多分、Xサーバーの応答の問題だろうと、[Ctrl]+[Alt]+[Fnキーのどれか]をあれこれ試すうちに、CUIでのログイン画面が現れた。ここでログインし、startxコマンドを入力したところ、案の定、Xサーバーの起動に失敗云々のメッセージが現れた。具体的なエラーの内容は、

				
					MESA-LOADER: failed to open ast: /usr/lib/dri/ast_dri.so: cannot open shared object file: No such file or directory (search paths /usr/lib/x86_64-linux-gnu/dri:\$${ORIGIN}/dri:/usr/lib/dri, suffix _dri)
failed to load driver: ast
				
			

というものであった。確かにast_dri.so は存在しないし、別に構築した仮想マシンにも存在しなかった。このメッセージをキーワードで検索したところ、記事1記事2にもあるように、何故このファイルが必要とされるのかがわからない。記事3は状況は異なっていたがエラーの原因が同じであったので、中国語の日本語翻訳に頼って駄目元でやってみたらうまく行ったので、以下記しておく。

まず、Xサーバーを停止する。

				
					sudo /etc/init.d/gdm3 stop
				
			

あとは記事3の通りだが、違いは管理者権限での操作で実施する必要があるということくらいか。

				
					Xorg -configure
sudo mv xorg.conf.new /etc/X11/xorg.conf
sudo nano /etc/X11/xorg.conf
				
			
  • 「Load "glx"」を「Disable “glx”」に変更
  • その下に「Disable "glamoregl"」を追加
  • Driver "modesetting"を Driver "fbdev"に変更

変更が終了したら再起動(sudo reboot)

2024/2/17(記)

TreeFoam起動時にワークディレクトリが継承されない

DEXCSワークベンチからTreeFoamを起動すると、DEXCS解析コンテナで指定したOutputPathを「解析フォルダ」としてTreeFoamが起動するようプログラムしたはずでしたが、そうはなっていませんでした。

ホームディレクトリ下、

.local/share/FreeCAD/Mod/dexcsCfdOF/Macro/runTreeFoam.py の20行目

				
					envTreeFoam = configDict["TreeFoam"]
				
			

を以下のように変更して下さい。

				
					envTreeFoam = "~/.TreeFoamUser"
				
			

ついでながら、同じフォルダ下に

  • runParalel.pyがあって、これの45行目
  • runPlotWatcher.py の130行目

にも全く同じ行があるので、こちらも変更しておいてください。

2022/11/7

shutterの動作不良

shutter(スクリーンショット取得ツール)は起動するが、デスクトップ画面しか取得できず、他のオプションが「Can’t take screenshots without X11 server」として無効になる。

				
					$ sudo gedit /etc/gdm3/custom.conf
				
			
				
					# GDM configuration storage
#
# See /usr/share/gdm/gdm.schemas for a list of available options.

[daemon]
AutomaticLoginEnable=true
AutomaticLogin=dexcs

# Uncomment the line below to force the login screen to use Xorg
#WaylandEnable=false

# Enabling automatic login

				
			

10行目のコメントマーク(#)を外す

				
					# GDM configuration storage
#
# See /usr/share/gdm/gdm.schemas for a list of available options.

[daemon]
AutomaticLoginEnable=true
AutomaticLogin=dexcs

# Uncomment the line below to force the login screen to use Xorg
WaylandEnable=false

# Enabling automatic login

				
			
				
					$ sudo systemctl restart gdm3

				
			

STLの最大メッシュ偏差

バグということではありませんが、DEXCSインストール直後のSTLの最大メッシュ偏差のデフォルト値が 1.00 μm となっています。このままだと、cfMeshTutorials/sphereのチュートリアルにて、フリーズかと思われる状況に陥りますが、単に計算と出力に時間がかかっているだけ(多分、1時間もあれば出力されるはず)です

⇒STLの最大メッシュ偏差を 0.1 mm 程度に変更して使うことを推奨します。

出力偏差の変更方法は、MeshDesighワークベンチにて、「編集」⇒「設定」メニューから、「インポート/エクスポート」⇒「メッシュ形式」タグを選択すれば、偏差を変更できます(同梱マニュアル「DEXCSにおける推奨メッシュ生成法」file:///opt/DEXCS/launcherOpen/doc/howtoCADandMeshing.pdf)の117ページを参照下さい)。

ついでながら、最近のFreeCADでは、この数字を細かく調整しても、その通りにはなってくれなくて、大まかにレベルが変化するくらいの調節しかできません。そういうものだと思って使うしかなさそうです。

2022/11/4

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「DEXCS2023 for OpenFOAM(R) 不具合・更新情報」への9件のフィードバック

  1. 初めてご連絡いたします。

    cfMeshTutorials/sphereを実行したところ、
    DEXCS2023_howtoCADandMeshing – howtoCADandMeshing.pdfの
    102ページ、2番’ケース作成’をクリックした際にフリーズしてしまいます。
    出力先のケースファイルにmeshDictの出力はありません。

    Pythonコンソール上の表示を記載いたします。
    import dexcsCfdMeshTools
    import dexcsCfMeshTools

    大変お手数をお掛けしますが
    対処法をご教示いただけないでしょうか。

    勝手なお願いではございますが、よろしくお願い申し上げます。

  2. Sagittarius_Chiron

    いつも,便利なDEXCS版を使わせていただいています.E.MOGURAさん,いつもありがとうございます.

    このサイトは,初めての方も見ていると思うので少し捕捉します.

    [shutterの動作不良]の記載について

    環境あるいはインストールしたタイミングに依るのかどうかはわかりませんが,custom.confに記載されているコマンドの順序が異なる場合があります.

    上記の(本文の)記事の,変更後のcustom.confの赤字の3か所(3行)のコメントが外れているのを確認したのちに,保存してください.

    修正保存をしたあと,システムが有無を言わさず再起動されます.したがって,「shutterの動作不良」への対策を行うときは,事前に他のアプリを終了しておいたほうが良いと思います.

  3. Sagittarius_Chiron

    いつも,便利なDEXCS版を使わせていただいています.E.MOGURAさん,ありがとうございます.

    [はじめてのDEXCS2023]の記載の通りにしてもメッシュ作成ができなくなっています.

    これが起きる理由は,inletとoutletの位置がずれるためです.
    (FreeCADのバグのためだと思います.)

    オブジェクトのプロパティで,Placement>Positionという項に数値を入力すると,オブジェクト作成の基準座標から平行移動と回転移動ができます.この機能を使ったとき,FreeCADの画面で適正な位置に表示されていても,stl形式でのエクスポート操作をすると基準座標で出力されます.DEXCSランチャーに組み込まれているcfMeshマクロも,このFreeCADのバグの影響を受けていると思います.
    対策としては,Placement>Positionという機能を使わないということになります.

    私の手持ちの仮想マシンの環境について,上記の不具合の発生有無について調べた結果を記載します.
    (デフォルトのあと,自動UpdateによりFreeCADのバージョンが上がっている環境があります.

    DEXCS FreeCAD cfMesh動作
    2023 ver 0.21.2 NG
    2022 ver 0.20 OK
    2021 ver 0.19 OK
    2020 ver 0.21 OK
    2019 ver 0.19 OK

    以上,よろしくお願いします.

  4. Sagittarius_Chiron

    いつも,便利なDEXCS版を使わせていただいています.E.MOGURAさん,ありがとうございます.

    FreeCADのdexcsCfdOF(DEXCSランチャー)の「Run plotWatcher」を左クリックすると,以下のメッセージが出ます.

    環境設定file「bashrcFOAM」が存在しない為、FOAM端末が起動できません。
      configTreeFoamファイルの内容を確認してください。

    しかし,TreeFOAMのツールバーのほうの「Run plotWatcher」のほうは正常に表示されます.

    環境設定file「bashrcFOAM」の場所は,configTreeFOAMによれば下記です.
    $TreeFoamUserPath/app/bashrc-FOAM-2306

    treeFoamのほうを使うため実害はありませんので,お手すきのときに調べていただけると幸いです.

    1. 不具合を確認しました。
      これも「TreeFoam起動時にワークディレクトリが継承されない」の不具合と原因は同じです。

      同じディレクトリ下の
      runPlotWatcher.py の130行目を同様に修正下さい。(本文記事にも追記しておきました)

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